ポケモンVC「金・銀」レビュー 今のポケモンと比べて
懐かしいパッケージに釣られてやる予定のない金銀をプレイしてしまった。
筆者はいわゆる金銀世代であるが(初代もやったはやったが、金銀が一番ハマった記憶がある)、昔のゲームなので今やっても正直飽きるだろうと思っていた。
が、思い出補正抜きにして純粋にゲームとして楽しめたと思う。以下、良かった点や当時の金銀と比べ今までのポケモンの進歩した点などを書いていこうと思う。
・♂♀、タマゴの発見
これがなければ今日のポケモン厳選はなかったであろう(なくてよかったという人もいるかもしれないが)
ニドラン♂♀はある意味でポケモンの発展にかなり貢献したポケモンであるともいえる。
クイズで「ポケモンの♀はニドランしかいない」みたいなのがあって感動した、ポケモンの進化を端的に表現した良いクイズだと思う。
・ID抽選
地味に金銀からの新要素であったことに今更再発見。マスボやポイントアップなどを入手できる、今日のゲームのログインボーナスの先駆けとなったシステムだと思う。
・曜日、時間の概念
よく搭載できたなと思う。発想がすごい。昼や夜にしか出ないポケモンを設定することでポケモンという生態をリアルに表現できていたと思う。
・当時としては圧倒的なクリア後のスケール
「きみは いま!」に代表される世界一カッコいいデブのテーマから始まる壮大な物語は今プレイしていてもアツいものがある。
確かに3時間程度で終わるオマケ程度のカントー編ではあったが、それ以上にカントーに行けるという事実が非常に大きい。
容量がカツカツだったからか、トキワの森が削除されていたりトキワジムがグリーンしかいなかったりと色々とカットはされているものの、だからこそ製作者たちの当時の容量に対する限界に挑戦した努力を賞賛せずにはいられない。
グレンジムに関してはあまりにもカツラが気の毒すぎて笑ってしまった。
逆に当時と違って不便だった点
・わざマシンつかいきり
なんで使い切りにしたんだろう。強すぎるからかな。
・虫よけスプレー自動更新
虫よけスプレーをもう一回使うのはエンテイライコウスイクンを探すとき非常に面倒だった。というか、ご丁寧に虫よけスプレーが切れたらもう一回使うか聞いてくれる今のポケモンが親切だと思う。
・わざを思い出せない
ボタンを連打してるとついうっかりと一番上の技を消してしまう。その技がなきごえみたいなどうでもいい技ならいいが、基本的に重要度の高い技を一番上にしているはずだ。
ホウオウの聖なる炎を上書きしてそらをとぶを覚えさせてしまったら即リセット。セーブデータを書き忘れると悲惨。
残念だった点
・金銀になっても草むらがイシツブテイワークズバット祭り
正直初代やってるのと全然変わらない。BWは出てくるポケモン全部が新ポケでそこはかなり斬新だったと思う。
アローラもリージョンフォーム等で工夫されていたが、正直ジョウトからカントーまで洞窟でズバットゴローンは萎えるので、これだけポケモンが増えた今は洞窟によって違うポケモンが出てくると嬉しいと思う。
特に、シロガネやまに出てくる(ヨーギラスはともかく)ムウマやニューラはもう少し早い段階で出してもよかったのではないだろうか。
・ホウオウの聖なる炎、ルギアのエアロブラスト
多分バージョンによる差別化だったのだろう、金の場合はルギアがエアロブラストを覚えないのが残念すぎる。忘れないで。
総評として、今のポケモンに比べて不便なのは当たり前。
だが持ち物や卵、性別の要素追加等、現在のポケモン対戦システムの礎を築き上げた超良作のように感じる。難易度もかなりバランスがよく、アカネのミルタンクなどところどころに詰ませポイントなどもありRPGとしても純粋に楽しめた。
しかしVCとしてはカウンターや地割れを覚えさせることができる初代VCに比較すると、スペレ用のポケモンを育てるにしてもメリットがなさすぎる。
今はまだ公式発表がないが、金銀VCのポケモンはじわれなどのバランスブレイカーな教え技はないので、ウルトラサンムーンのレーティングバトルで金銀VC夢特性エンテイやスイクンなどを使用可能にすればもうすこしこのVCの価値は出るのではないだろうか。
前回のVCと同じ特典にするとあまりにもサプライズがない気がするので、金銀VC産のなにかびっくりな要素に期待したい。